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「あの……。カイン様、あの方なら城下町を戦場にする事はしないと思うんですが」
そう私が発したと同時に、カイン様の眉がヒクッとつり上がった。
「あの方……。アスラのことか?」
「あっ……」
「よく知ってるね、ネリシャ」
カイン様が私の顎を人差し指と親指を使い、クイッと持ち上げる。
「……あの、カイン様?」
「あいつの腕、切断したはずなのにくっついてたって聞いたよ。ネリシャまさかとは思うけど。……違うよね?」
……!
「えっ……」
「分かりにくかった? つまり、君の術じゃないのかって聞いてるんだけど」
カイン様の目はすごく怖かった。
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