2章【絶望】

4/6
1216人が本棚に入れています
本棚に追加
/612ページ
私はなにも言えずに黙り混んでいた。 カイン様は私の顎から手を離すと、再び椅子に座り直す。 でも、私から視線がそれることはなかった。 このなんとも言えない雰囲気が怖い……。 「ネリシャ……。素直に言ってくれないか?」 「カイン様……」 「正直に言ってくれれば君を殺したりはしないから」 ああ……。 カイン様は私を疑っているんだ。 もう逃げられそうにない。 私は恐る恐る口を開いた。 「ご、ごめんなさい……」
/612ページ

最初のコメントを投稿しよう!