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泉澄のあとを視線だけで追う。
大好きな泉澄。
七夕とは違って背が高くて声も低くて、逞しくて。
泉澄の全部が好き。
伝わってるかなぁ。
伝えたいのに、声や言葉が思うように出ないのは何でかなぁ。
言わなくても大好きって、伝わるの?
知らない人が言った「五分」ってどれくらいかなぁ。
「五分」って何か、よく判らないよ。
「泉澄、まだなの……?」
七夕はずっと待ってるのに。
バチッ!!
「──ッ!?」
目がチカチカする……。
背中が痛い。
「──ッ!!」
何!? なんなの!?
凄く甘い匂いのハンカチで、鼻と口を塞がれる。
あれ……? 眠たい……。
でも、泉澄、待た……な、きゃ……。
七夕の意識が、離れた。
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