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と か お も い つ つ。
七夕の髪と全身をくまなく洗ってる俺の図。
しっかしホントーに白いし細いなぁ。
色素が薄い所為か、目も髪も若干青っぽい。
最後に七夕をバスタブに浸からせながらヘッドマッサージをしていると、
「ん……? あ!! 泉澄、起きたのー!!」
七夕がやっと目を醒ましましたとさ。
「おはよー、七夕。もうすぐ遅刻なんだけど?」
「でも七夕、これしないと、目が起きてなのー」
七夕がもうそりゃあ天使みたいな笑顔をくれるだけで遅刻なんてしてもいっかとか思える。
よく知らないけど、七夕は言葉が不自由だ。時々──、と言うか正しい日本語はなかなか話せない。おまけに日常的に誰かの助けが必要な程、一人では何も出来ない。
まぁ、そこがまた可愛いんだけど。
たっぷりお湯に浸かったら、制服に着替える。
──のだが、
「……七夕?」
スラックスの方は完璧なのに何故上半身の着替えができないのか謎だ。
ボタンは掛け違えているし、ネクタイにいいように戯ばれている。と言うかネクタイが手首に絡んでいる。
「泉澄ぃ……。七夕、これできないのー……」
「……」
あえて言おう。睨んでない。闘っているんだ、理性と。
本音はそのまま七夕を押し倒してシャツ剥いでから七夕の【自主規制】。
「泉澄ー?」
「あー、はいはい。やってやるから。ほら、じっとして」
「わかるのー」
全く……。ボタンかけてネクタイ巻いてって、俺は執事じゃねーっての。
毒づきながらもやっちゃう俺。
だって、
「ありがとなのー!! 泉澄、だいすきっ!!」
そう言って抱きついてくる七夕に、俺は恋してるから。
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