“天空”について

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 いきなりとんでもない話をいたします。  実は『シモンズ・サーガ』の時代は、現在私達が生きている時代をベースにしていますが、本当は一万年以上未来の世界なのです。  現在、私達が生きている社会が行き詰まり、第三次世界大戦が始まる事から話は始まります。  この時、先進国の権力者達は極秘で宇宙ステーション“天空”を、科学者達に造らせました。  そして“天空”が完成すると、権力者達と科学者達は密かに移住し、地上から垂直に何万キロメートルも上空の宇宙へ避難します。  やがて地上は核兵器や生物兵器等の乱用で荒廃し、文明は完全に崩壊し、辛うじて生き残った人々は、嫌でも原始生活を送らなくてはならなくなりました。  この時“天空”へ移住した人々は自らを神と呼び、地上で生き残った人々を猿と呼ぶようになりました。  そして“天空”を作った科学者のリーダーは、自らを“真君主”(シンクンシュ)と名乗り、支持する神々にだけ不老不死の技術を施す事を許可しました。  一方“真君主”に逆らう神々は監禁され、寿命が尽きるまで一切の治療も技術も施されず、年老いて死んでゆきました。
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