Junior

そいつ。

「まりあ先輩、うるさい」

ムッとした顔のまま、
翔太はボソッと呟いた。

「わ、まりあ先輩！
今、翔太、うるさいって言いましたよ」

「はあ？」

「…チッ」

すかさず告げ口したのは、
アルトサックス担当、
真子ちゃん。

三年の間では、
次期部長候補と噂されるほどの
しっかり者。