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花村が大きく息を吸う。
「480歳でしたぁ!!」
元気いっぱいに、椅子から立ち上がって答えを言った花村は満足気にこちらを見てきた。
「……え?」
こいつらは俺をなめているのだろうか。
「お前らからかうのもええ加減にせぇよ。」
ギロリとさっきまで戯けていた花村を睨みつける。
「こんなちびっこい奴が480歳な訳あるかぁ!てかまず480歳っていう数字がおかしいわ!人ちゃうやろ!!もうちょいマシな嘘つけや!!」
花村に負けじと椅子から立ち上がり、頭の中で片っ端から浮かんだ言葉をぶつける。
「そうくると思いましたよ。」
フッと、花村が俺を嘲笑う。
「うるさいわ!俺は正論を言うたまでや!!」
ビッ!と笑っている花村を指差し、怒鳴る。
「僕とこの人は"人じゃありません"。」
「…あ?」
固まる。
次から次へと突拍子もない答えが返ってくる。
「僕は"コウモリ男"です!!」
花村は胸を張って、誇らしげに言い放った。
「…だからぁ…からかうのもええ加減にせぇよって……」
「じゃあ…見ていて下さい。」
花村は微笑むと、チラリと餓鬼の方を見て瞼を閉ざした。
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