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「じゃ、行こっか」
ひとしきり練習した後満足したので世界樹の方に向けて足を進める。
「ライヤはこの世界に来るのは初めてなの?」
歩いていると唐突にグロムがそう言った。
「ん?なんで?」
「なんかこの世界に順応するのが早い気がしたのだ」
「まぁ、それは…厨二病だから…」
「チュウニ…病??ライヤは病気なの?」
尻尾と耳が垂れ下がり、首を傾げて聞いてくるグロム。
こっちの世界では分からないかw
「いや、病気じゃなくて、昔からこんな世界に憧れてたんだよね」
「へぇー…ライヤがいた世界はどんな感じなの?」
「殺しとかはご法度で、魔法とかもない世界だね」
まぁ、元の世界に帰りたい…とかはあんまり思わないけどね…。
「じゃあ、魔法とかは使い方とかよく分からないのかー」
グロムはトコトコと歩きながらそんな事を言った。
「あっ、そうだ!
身体強化の魔法の使い方教えてくれない?」
身体強化はこの世界で戦うのであれば基本的な事だよね。
「うーん、身体に魔力を纏わせて、それを均一にしていれば身体の強化がされるのだ」
魔法って程でもないのか…。
試しに魔力を纏ってみる。
「おおっ、身体軽っ!」
やってみると分かるのだが、かなり身体が軽くなり、力も付いた気がする。
「ライヤは凄い魔力あるのだ
漏れてくる魔力が相当重いのだ…」
少しキツそうにしてるグロムを見て、出力を抑えた。
「あ、ごめん!大丈夫??」
「大丈夫なのだ…、ライヤはその魔力をコントロールする力を身に付けないと、一般人とかは気絶するのだ、気を付けるのだ」
そんなに力貰ったのか…w
「キャー!!!!!!!!!!!!!!」
「っ?!」
僕の歩いている方向から少女の悲鳴が聞こえた。
「テンプレ的な展開かな?
行くよ!グロム!!」
グロムに声をかけ、僕とグロムは急いで走る。
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