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社長になってからのつばさは、本当に必死だった。
経営者として父親の後継者として。
忙しい筈なのに、会社を守るのと同じくらい私の為にも時間を割いてくれた。
それでも私は以前のように一緒の時間が持てなくて不安を感じて、つばさと何度も喧嘩した。
実際、もうわかれようと思った事も何度もあった。
だけど、私はつばさの父親の言葉、母親に私が言った言葉を思い出し思いとどまった。
困難から逃げないと。
それにどんなに喧嘩しても私はつばさが好きだったし、愛おしいと思えたから。
ずーっと傍にいたいと。
それは、はじめてつばさが好きと気付いた頃から変わらない。
時間が経つ程、好きという気持ちが愛になり愛情へと変化していった。
それなのにこのざわついた気持ちはなんだろう。
これが、マリッジブルーというものなのか。
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