家の彼女はおバカです。

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カメライダーが降壇し、教頭が開会宣言をし新入生が入場する。 俺含め参列者全員が拍手で迎える中、ふと脳裏に自分が入学した時の映像がフラッシュバックする。 ― 「新入生の前で恥晒すんかアホ共!!」 そう言えば去年もカメライダー怒鳴ってたな~。地声デカイのにマイク使うから外に筒抜けだっての。 「新入生…入場!!」 あぁ…この時俺ド緊張してたんだっけ…左右手足が同時に動いて… 「びょわあ!?」 何も無いところで蹴躓いて転んで大笑いにされたんだったな… ―回想終了 …あれ?なんか死にたくなってきた。そのなんというかとにかく… 死にたい。 「新入生…入場!!」 教頭の合図と共に俺は席を立ち閉じられた体育館の扉を開けた。 ここの高校って何故か無作為に選ばれた生徒が扉の開け閉めするんだよな。 これが主に緊張する原因だったりする。 「…懐かしい…」 ぞろぞろと体育館に入っていく新入生を横目に見ながら俺はそう思った。 まだ合わせたばかりのせいかダボダボの制服が初々しい。…中には超高校級の同人作家みたいなのがチラホラいるけど。 そんなことを思いながら横流しする事数分、新入生の列もいよいよ最後尾となった正にその時!! 事件は起きた。 「ふにゃあ!?」 最後尾にいた女子が俺の目の前で盛大にずっこけた。 そして俺の目にスカートから覗くピンクと白のボーダー柄の三角形が確りと焼き付いた。
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