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妖怪の伝承とは、そういったものかもしれない。
「僕も、実際の妖と戦っていなければ、そんな風に捉えてそれ以上の興味は持たなかったかもな」
そもそも、妖怪自体に興味を持たなかったかもしれない。
洋輔は、書籍を棚に戻す。
棚に戻しながらも、ある書籍に目が止まりそれを手に取った。
「小人の伝承……」
書籍のタイトルは別のものであったが、副題としてタイトルに添えられた言葉に、洋輔は引っ掛かった。
次の相手だろうとして、大入道について調べた。
大入道に関わらず巨人の伝承については、これまでに調べた鬼や雪男なども、巨人伝承と言えるだろう。
だが巨人伝承と同じように、小人伝承も数多く伝わっている。
フェアリー。
ホビット。
ドワーフ。
そのような中にあって、日本の小人伝承でもっとも有名なのは、アイヌの伝承に登場するコロボックルが一番であろう。
蕗の葉の下の人。
北海道や樺太などに広く伝わっている伝説で、北海道のアイヌ民族の先住民がコロボックルとされている。
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