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彼とこうして会うのは何年ぶりだろう。
初めて彼を目にしたのは
高校2年の春。
7年の歳月をも感じさせない空気が
2人を包んでいた。
夜。
岸壁。
懐かしい曲。
あの頃と全く変わらない彼を横に、
ドキドキする事もなく
ただただ思い出話に花が咲いた。
それぞれの時間がそれぞれに進んでいたはずなのに
隣に居るのが当たり前のような
安心しているような気になるのは
彼も同じだったようで、
「何、この感じ。」
「不思議だよな、これ。」
なんて笑いながら言った。
少し離れた場所にある灯台から灯りが洩れる。
彼に出会うのはいつも
こう暑い時期。
車の窓を少し開けて
昔と変わらない銘柄のタバコに火をつけた。
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