28  終焉

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勢い良く踏まれたアクセル セルシオが急発進し、向かって来る奴等にぶっこ(特攻)んで行った。 消化剤の煙の中に突進した途端 バコン ドカァ 3体の感染者と衝突、ボンネットに乗り上げ、フロントガラスに頭部や身体を強打、ルーフにまで乗り上げ、宙を舞った。 そして頭から直撃で落下した感染者達がうずくまりピクピク弱った動きを見せる。 消火剤の煙りを抜けた矢先 高林の目に映ったのは真っ向からこっちに迫って来る奴等の群れだった。 高林はブレーキなど踏む事無く むしろアクセル全開で そのまま群れへと突っ込んで行った。 バカァ ドカァ 車線上に入る感染者を弾きながら突っ込んで行くセルシオ 身体をくねらせながら吹き飛ばしされた数体の感染者が地面に倒れた。 そのまま直進するセルシオを 衝突を逃れ、車線外にいた感染者が振り返るや今度はそのセルシオを追いかけ始めた。 轢き殺しながら進んで行くセルシオが1体の感染者に衝突 感染者は即座に車体下へと吸い込まれ、タイヤの下敷きにされる。 グシャリと潰れた内臓物が脇腹から飛び出し、乗り上げた車体がガタンと縦に揺れた。 また接触し、身体を捻らせながら支柱に激突する感染者の姿 空を舞い、前宙で一回転した身体が地面に叩きつけられる感染者などをサイドミラーやバックミラーごしで目にする高林 高林がそのままセルシオを走らせるや、前方で仁王立ちするあの感染者が目に映った。 ぜい肉に包まれたポッチャリな風体 やば…あの百貫デブだ… 高林は無意識にハンドルを切り、肥満野郎を避けた。 蛇行し、デブキャラを回避したセルシオの車内から高林がバックミラーでチラ見するや、ゆっくりと振り返りこちらを目にする巨漢感染者の姿 なんだあいつ…?特異か…?サイレンサーか…? 言い知れぬ恐怖、寒心に堪えない極度の不安が込み上げ、高林は背筋をゾクッとさせた。 走行するセルシオを後から追いかけて来る感染者達 ミラーに映る数… ざっと12~3体って所かな… みんなついて来てる… 時間稼ぎと引きつけする高林がハンドルを回し、場内の七曲を右折左折しながら、B1との連結道に差し掛かった。 緩やかにカーブした坂道をノンストップで走行、B1へと進入するセルシオ
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