28  終焉

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矢口「さぁ みんな 早く乗って下さい 脱出します」 山本が後部のドアを開きながら 山本「さぁ 早く乗って乗って」 高林「こっちにも早く乗って下さい」 生存者等が一斉に乗り込んで行く 山本「狭いですが13人いますんで後部席詰めて詰めて」 スタイル「さぁ 行きましょう」 すると 手を引くスタイルの手にそっと手を添えたハサウェイが口を開いた。 ハサウェイ「スタイルさん ごめん やっぱりエレナを置いて行けない」 そしてその手を解いたハサウェイ スタイル「え?お願いだから素直に言うこと聞いてよ」 ハサウェイ「ごめん やっぱりまだ帰れない…」 レクサス、セルシオの後部席へと乗り込んだ生存者達 矢口「さぁ ハサウェイさん達も早く乗って下さい 奴等が追って来てるので早く」 スタイル「まさか…あんたも?」 純や「ハサウェイさんが行かないなら俺も残るよ…」 スタイル「馬鹿 見損なったわ…あんた達…」 ハサウェイ「ホントごめん」 スタイルが深い溜め息をついた後 スタイル「本当は力づくで車に押し込みたい所を我慢してあげるんだから…純や!あんた戻って来たら一発ヤラせなさいよ」 純や「え?俺?それはちょっと…」 スタイル「我慢してあげるんだから…だから…死なないで…2人とも…必ずエレナちゃん達と戻って来てよ…」 ハサウェイ「あぁ それは約束するよ エレナと江藤を必ず連れて戻るからさき戻って恵美子さんの飯でも食べて待ってて」 矢口「何してるんです?早く乗って下さい」 スタイルがセルシオの後部席へと乗り込んだ 矢口「ハサウェイさん 純やさん何してるんですか?早く! 追っ手が来てるんですから早く乗って下さい」 すると 純やがレクサスへと近づき 後部席のドアをバタンと閉めた。 純や「矢口さん 行って下さい 俺達は残ります」 矢口「はぁ?何を今更…置いてなんて行けません」 すると 今度はセルシオのドアを閉めた純や 山本「…」 高林「…」 純や「それに定員オーバーでしょ お巡りに捕まっちゃうので先に戻っててよ」 矢口「自分は無事に送り届ける様頼まれてるんです いい加減言う事聞いて貰わないと困ります」
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