28  終焉

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そして反動をつけ跳ね上がるやバク宙と側宙の間とも言える宙返り フォーリアで理沙の頭部を狙った。 …のだが これも触手のガードで弾かれ不発 岩渕は即時に素早く後退した後 また前に踏み込んだ 再び手を着け スクートの態勢から飛び上がった身体 空中で高速回転を入れスクリューされた身体から蹴りが繰り出された。 エキセントリックな連続技の蹴打 岩渕からコークスクリューが放たれるもまたも触手の阻害を受け、本体頭部への打撃が防がれた。 また低姿勢で理沙の脇から現れた近藤が左肘を振り抜いた。 キン 金属音が鳴り響き 伍した刃と刃がぶつかり合い 膠着した瞬間 近藤の背後から突如江藤が現れ 理沙の懐へと踏み入れた。 そして最良な間合いから順手で握られたサバイバルナイフのグリップに握力を込め ナイフが突かれた。 柔らかい肉を突く感触 グサリと胸元にナイフが突き刺さり 理沙の意表を突いた、江藤からの刃がやっと本体を捕らえたのだが… 微塵も顔色を変えぬ理沙 三者三様それぞれ攻撃をくわえたアタッカー達が一瞬時を止めた様にその場で停止 理沙を見据えた。 理沙「ふっ フフフフ」 鼻で笑う理沙 理沙「やったぁ~って今思ったぁ~?」 内部へ突き刺さりし刃が急に筋肉に押し戻され、血の付着したサバイバルナイフが勝手に抜けた。 理沙「今 一瞬 勝機の兆しとか期待しちゃったぁ?あなたの様な低レベルな反逆者と最下格なヒューマンの多勢で勝機を見いだしたりしちゃったぁ?」 やばい… 接近する3人が異様な雰囲気を感じ取り 離れ様とした瞬時 近藤へと目をつけた理沙 目を合わせた近藤が慌ててバックステップで離れるや 全触手が近藤へと伸ばされた。 首、腹、腕、脚へ一挙に巻きつき近藤を捕まえた触手群 近藤「く…やば」 動きが封じられ捕捉されてしまった近藤 そして 笑みを浮かべながら理沙が口を開いた。 理沙「ちゅっかまえたぁ~…フフ」 「…まずは一匹めぇ~~」 ズバ 目を見開いた近藤 近藤「かぁ…は…」 近藤の口から幾筋もの血液が流れ サーベルに血の雫が垂れ落ちた。
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