28  終焉

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バラバラにされた近藤の身体 右腕、左腕、右脚、左脚、胴体 各パーツに解体された身体を空中で弄ぶ触手群 触手の1本が近藤の左手から長刃を奪い取り、そのまま左腕を投げ捨てるや 残りの触手も一斉に投げ捨て、また一本の触手が落ちた長刃を拾い上げた。 酷たらしくもボトボト音をたて捨てられた近藤の血塗れたパーツ 理沙は口の周りを真っ赤に染めながら近藤の頭部に無我夢中でむしゃぶりついている。 理沙の背中から生えた6本の触手達は理沙本体の意思とは別に独自の動きを見せていた。 周囲を探索する様に浮遊する触手から エレナ達に警戒しながら本体を見守る触手 またさっき奪ったトンファーブレードのグリップを掴みクルクル回す触手や バラバラ死体に興味を示し、つんつんしている触手 無統制に独立した動きを見せる触手達にエレナは目を向けた。 理沙「あ~ 美味しかった」 サーベルには芯しか残らぬリンゴの様にほぼ食べ尽くされ、食べ残った頭部の残骸のみが突き刺されている。 理沙は口の周りについた血を指で拭い 艶めかしい舌使いでその指をペロペロ舐め回しながら辺りへ見渡した。 次の獲物を選定する紅い目 ほとばしる戦慄が一気に館内を包み込み エレナ、岩渕、江藤、堀口、中川が一斉に身構えた。 理沙「つ  ぎ  は  ど  れ  に  し  よ~~~うかな」 理沙の瞳に捉えられた次の獲物… 瞳に映りしは……エレナの姿だった 理沙「2匹目ぇ~~ いただきマンモス」 人など対応出来ぬ神速な接近で、あっという間にエレナの目前に現れた理沙の姿 理沙の眼を直視したまま反応など出来ぬエレナはその場で不動している。 理沙がサーベルを振り上げ 首をすっぱ抜く 寸前 キン 弧状の斬撃を横から伸びたサバイバルナイフが受け止めていた。 そしてサーベルがいなされながら エレナの身体が掴まれ、勢い良く後ろへと飛ばされた。 突き飛ばされ、床に倒れたエレナ 江藤の人間離れした反応によりフォローされ エレナは斬首される寸前、江藤によって助けられた 江藤はすぐに起き上がり、振り返り様、サバイバルナイフを前方に向けながら身構えたのが… 理沙の姿が前方から忽然と消えていた… どこだ……
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