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鉄爪とククリナイフの切っ先が理沙の喉元目掛け襲撃されよう瞬刻の間に
側面から振るわれた低空飛行なる長刃の斬撃
岩渕は咄嗟にククリナイフでその刃を受け止めた。
キン
横薙で振るわれた長刃が甲高い金属音を奏でククリナイフと激突
空中で刃と刃がぶつかり合い力が相殺されるや否や
ニコリと笑う本体を守る様に立ちはだかる触手群が一斉に岩渕へと殺到
それぞれ変則軌道で飛来し、岩渕に集中的な追撃が行われた。
キィン
バックステップで旋回しながら移動する岩渕を伸びた2本の触手が付け狙い
追従で攻めて来る他の触手達
キン キン
剣劇で弾かれた長刃
そして理沙の背面へと移動した岩渕が目つきを鋭くさせた。
踵を接し襲来する邪魔な触手達は今一カ所にいる…
すなわち…
今…本体はがら空き…
狙うなら…
今だ…
岩渕は直角に移動
直接本体を狙って邁進(まいしん)した。
ゆっくりこちらに振り返ろうとする理沙へ
次にコレクションに加えるなら…それは貴様の首だ…
諸突猛進する岩渕がククリナイフを両手で握り締め、振りかぶり、理沙の首を狙い
貰ったぁ~
半輪の一太刀を浴びせた。
スピード、タイミングと申し分ないベストな好機
しかし…
岩渕の放った一振りが虚空を捌いた。
なに…?
空振るククリナイフの刃が半周し、2メートルを越すデカい図体が目の前から消えていた。
前方広域を視力によるサーチングが行われ感覚を研ぎ澄ました時
理沙「ここだよ…そんな甘々な動き~下種な一寸…ノロマななんちゃらなんだよ」
背後から聞こえて来た理沙の声
いつの間に…
岩渕が慌てて後ろへ振り返るやニコリと笑う理沙の姿があった。
クソ…
岩渕がククリナイフを繰り出す瞬時
その手は受け止められ、防がれた。
理沙「それはだ~め 大人しく生首コレクションになるんだよ そ~れぇ4匹めぇ~ いただきマンタぁ~~」
後ろから触手により振るわれた斬撃の気配
岩渕は頭を下げ交差するその斬撃の2筋を回避
既の所で斬首を免れていた。
理沙「わぁお~ 駄目でしょ 避けちゃ~」
ズボ
腹部に刺し込まれたサーベル
腰から切っ先が顔を出し
岩渕「ぐふ」
岩渕が吐血した。
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