20 開戦

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むしろヤレヤレ面倒くさいなぁ!といった気だるい表情でチェアーから立ち上がると修平へ近寄り、修平の伸ばす手の寸前まで距離を詰めた時! スパッ!と修平の手首が切り落とされた。 それからすぐに修平の首は、やや斜めの断面でキレイに身体から切り離され、首が地面へ転がった。 首を落とされた修平の身体 芹沢はその倒れる身体を見る事もせず、何事も無かったかの様にチェアーへ腰掛け再び監視を始めた。 そして!32階が映るモニター画面へ目を通した時だ! EV前! 32階のメイン廊下! もう一つの廊下の三箇所に設置されてる監視カメラに、ハサウェイ、葛藤、純やが映り、モニター画面を通してこちらを見ていた。 芹沢「な……!」芹沢は、一瞬唖然とした表情を浮かべていると! 三箇所同時に突然カメラが叩き壊され一瞬にしてモニター画面は砂嵐へ変化した。 来客用EVへ通ずるやや長い通路を移動中の龍谷へ無線が入った。 芹沢「ザザッ!32階にいる標的がその階の監視カメラを全て壊して回ってやがるザッ!」   龍谷「おい!急ぐぞ」    4人はEVへ走り出した。 その頃! 一階メインロビー 一階メインロビーは地獄絵図の様な亡者のごとき奴等が大量にはびこり、占拠していた。 自動扉が停止された為行き場を失ったゾンビ達はロビーを何度も行ったり来たりさまよい混雑している。 ある所では、2体の感染者が名刺交換でもしているのか?そんな行動を永遠と繰り返している… またある所では、ビル清掃のおばちゃんらしき感染者がガラスも無いのに空中でパントマイムのごとき磨きあげる動作を行っている… 受付では、両目玉が無く多量の血液を流した受付嬢らしき感染者が座り、目玉をくり抜かれた黒い穴で笑顔を浮かべ続け、その横では、これまた受付嬢らしき感染者が電話の受話器を握りながら意味不明な単語を喋り続けていた。 そんな奇怪な光景が広がる中! 自動扉付近にジッと埋くまり動かない若い男性風の感染者が突然立ち上がった。 首をコキコキと鳴らし、周囲を見渡した後その男性は歩き始めた。
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