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エレナに電撃的な緊張が走る…
声のする方向へ眼を向けると300メートル先から2体が姿を現し猛ダッシュでこちらへと近づいて来た。
一目で分かるあの者達
感染者だ
エレナは、すぐに愛犬を連れその場から逃走する。
感染者は、瞳孔が完全に開き、意味不明な言葉をわめきながら凄いスピードでエレナとの距離を詰めて来た。
一体は、若い青年風で生前陸上の経験者だったのだろう、奇麗なストライド走法でスピードを伸ばしエレナに迫る。
エレナが一瞬後ろを振り向くとわずか50メートルまで距離が縮まっていた。
やばい!このままだと追いつかれる…
エレナは、必死に走った。
死が頭をよぎる… こんな所で… あんな化け物に生きたまま食べられるなんて嫌…
涙を浮かべながら更に逃走スピードを上げた途端、パニック状態の中、しかも筋力が追いつかず、脚がもつれてしまい、エレナは転倒してしまった。
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