14 銃撃

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何故だろう…不思議と怖く無い… あれだけ怖かったあいつらを前に驚く程、冷静な私がいる… エレナに一切の震えも畏怖の念も無かった。 恐怖よりも…ただ…今強く思う事は… この人の命は渡さない… 来なさい!可哀相な操り人形達 私が相手だ… ポケットの至る箇所へ詰められる弾丸! ニューナンブには既に弾が装填済みだ! 一体今まで何処へ隠れていたのか…? 推定100体以上を超える…食人鬼の集団 先頭を並走する6体の感染者達へエレナは拳銃を身構えた。 半身に構え…重心はやや前のめり… 後ろ足は反動に備え…撃鉄のロックを解除 標的を捕捉して… ショット! パァン! 銃口から超高速回転した弾丸が放たれ、感染者の額へ着弾した。 またパァン!二発目が放たれすぐ横の感染者にヒット! エレナの手首が反動で大きく上がる。 前方無作為な方位から続々と迫り来る感染者達! エレナは、瞬時に対角線に銃口を向けるや標的を素早く捕らえ発砲に転じた。 パアン! パァン! パン!パアーン!轟音が射撃場に鳴り響いた。 その後にヘッドショットされた感染者達が床へ倒れ沈黙した。 先頭を走る6体の感染者を次々撃ち落とすが、その屍を飛び越え、踏みつけながら後から後から奴等はやって来る… 本当に今まで何処に潜んでいたのだろう…?大量のランナーがエレナ目掛け血眼になって襲いかかってくる… 装填数6発 エレナは6つの薬室から空の薬莢を落とした。 6個の煙りを上げた薬莢が地面に落ちると同時に信じらんない程のスピードで穴へ弾丸が詰め込まれ装填 発砲した。 パン!パァン! パン!パン!パアーン!パン! 乾いた銃音が鳴る度に感染者が床に崩れて行く… ハサウェイは、まだはっきりとしない意識の中眼前に映る光景に驚倒した。 エレナは一発も外す事無く全て額に命中させているのだ… ハサウェイが地下鉄でしたのと同様におよそ10メートルから完璧に感染者を寄せ付けていない…
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