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幾月が流れたのだろう…
オラオの腹時計的には一晩と言ったところか。
「腹減ったずら。
あんれ?
まだ夜ずら…」
再び眠りについたオラオだが、その部屋が明るくなる事は無い。
コアの作り出した部屋は四畳半程度、その真ん中には手術台その上に寝ているオラオ。
明かりと言える物は無くコアがぼんやりと光る程度である。
先ほども言った通り、魔力を使い物を創るのがダンジョンコアである。
当然、最初に創る小部屋も魔力を消費するのだが、疑問には思わないであろうか?
なぜ、魔力の少ないオラオを使用してここまでの部屋を創れたか?
少し説明をしておこう。
ダンジョンコアは僅かだが、魔力を貯めておける性質を持つ。
だいたいが周りの魔力を吸収し蓄えるのだが、自然界には時折、魔力が貯まっている場所があり、偶然そんな場所に放置されたコアはサービスポイント的な魔力を蓄える事になる。
しかし…
スキルを付与した程の魔力を蓄えていたコアがこの様な小さな部屋しか創れないのは疑問が残る。
多分このコアは…
ケチなのだろう。
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