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再び沈黙が続くダンジョン内。
四畳半1間だが…
そして、遂にオラオが目覚めた。
「腹減ったずら…」
そう言いながら手術台の上で上体をおこすオラオ。
まだ、完全に脳が動き出していないのか、それともコレがオラオ本来の姿なのか判断は付かないが、ボ―――――――ッとしているオラオ。
ゆっくり辺りを見回し異変に気付く。
「家が綺麗になったずら」
ハズレだ
「ア~ン?やっと起きやがったカスが」
不意に聞こえる声に辺りを見回すオラオ。
「あんれ、お客さんとは珍しいずら
どこだべか?」
「客じゃねぇよ、お前が客だな」
「フーンずら」
「ずら。付けんなカスが。
まぁ良いや、とっとと魔力寄越しな!欲しい物があんだろ?
創ってやんよ」
「じゃあ飯ずら」
「はいよ。今日は味噌汁と焼き魚だよ、沢山食べてしっかり働いて来てよ。あ ん た。
ってカス!」
「ツンデレずら?」
「デレねぇよ!
つぅか早く魔力寄越せ、こっちも腹減ってんだよ」
「はいよずら、魔力の味噌煮込みうどんずら、たんと食べなよ。あ ん た!」
「あんがとよ、お ま え。
ってカス!
お前の欲しい物言えよ。」
「そうずらな~
あ ん た。ずら」
「嬉しい事言ってくれんじゃねぇか。今夜は寝かせねぇぜ。
永久に寝とけやボケ!」
バン!
そんな音と共に手術台より飛び出した荒縄により、手術台に張り付けられたオラオは意識を失うのだった。
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