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全帝相手に手加減は要らないと思うが、不意討ちとか一撃必殺を得意とする俺にとって、試合と言うのは相性が悪い。
攻撃を仕掛けるも、どうしても単調な物になってしまう。
「どうしたんですか?さっきとはまるで動きが違いますよ?」
結果速さだけで、余裕でかわされてしまう。
クッソどうすっか……
仕方ない。
不本意だが魔法でいこう。魔法ならただ撃つだけだ。
「アイシクル!」
俺の叫びとともに、全帝の上から大きな氷柱が落ちてくる。
が、それもあっさりかわされる。
「へぇ……なかなかの魔力コントロールですね。それにもう詠唱破棄が出来るんですか」
「まぁな。詠唱めんどくさいし」
よし!魔法で牽制しつつ、隙ができたら叩くという戦法でいこう。これなら多少ましになるだろう。
「サンダーランス!」
おおっと俺ばかり攻撃できる訳じゃないよな。
全帝が放ってきた3本の雷の槍を地面を滑るようにして避ける。
流石の俺避けることに関しては極めたな。
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