イジメとはやってる側がそう思ってないたちが悪い

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俺は次の攻撃のために腰を落とし、低い姿勢で構える。そして全身をバネにして全帝へ跳躍する。 自分でも恐ろしいほどの速度で全帝に迫り体全体を使った踵落としを放つ。 全帝はそれをすんでの所でかわすが、俺の踵は地面を砕く。 そしてその勢いのまま一気に体を回転させながら唱える。 「エリアスティール!」 空間属性の魔法で全帝の後ろに瞬間移動し、回し蹴りを撃ち込む。 ボキッと嫌な音が全帝の右腕からして吹き飛んだ。 まだ俺の攻撃は終わらない。 吹き飛んだ方向へ一気に駆け、全帝の腹に貫き手を放つ。 が、俺の必殺の攻撃は全帝の前に現れた光輝く壁に受け止められてしまった。 俺の攻撃は壁にヒビをいれることしか叶わない。 かてぇ……貫き手とかしちゃったから指が超痛い。 「正直驚きました。まさか貴方がここまでやるなんて。何とも野生的攻撃でしたが、危なかったです。 でも貴方の弱点がわかりました」 全帝が右腕を押さえながらそう言う。 なんとも痛々しい様だが、全帝は全く怯まない。 すげぇな、あの攻撃を受けて右腕一本とは。そこらの魔物なら一撃で粉砕する威力だったのに…… さすがは全帝と言ったところか。
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