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「それ、俺の正体。」
「寺崎財閥って日本で三本の指に入る…あの?」
「そう、あの。」
まったく動じない寺崎に美咲は動揺していた。
「えっ?これ、偽造?」
飲んでたシャンパンを吹き出した寺崎は口元を拭いて笑いながら
「美咲は最高だね。
肩書き目当てで寄ってくる女は五万といたよ。
俺は、俺自身を見てくれる人を探してた。
だから一般の会社に入ったし普通の生活を送ってた。
そこで美咲に出会った。」
美咲はぽかんと口を開けていた。
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