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第一章
すごく楽しそうに
こしょこしょをしてる君を見て
僕の友達と君は仲が良くて
僕はそれが気に入らなかった。
多分、嫉妬心だと思う。
「やめてよー、唯ったら!」
爽太は満更でもないような顔して
君に言う。
それでも唯はやめないで、
ドラムスティックで突っついていて
実に不服だ。
「常識ないの?
普通、異性にそんなこしょこしょなんて
しないでしょ?」
僕は皮肉を込めてそう言うと
唯はじろっと僕を見て
僕のギターアンプの電源を切って
コンセントを抜いた。
「あっそ。」
機嫌を損ねたらしい。
自責は感じたけど、
なんだかほっとして
遠くの席に移動してふて腐れる君と
そうさせた僕が子どもっぽくて
鼻で笑った。
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