初めての嫉妬

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   すると、関係ない愛美がえーっ、と声を上げる。 「合コンって何? 英雄も行ったの!?」 「うん」 「何で誘ってくんないの!? あたしもカレシ欲しい!」  話の腰を折る愛美に呆れながら、朝日奈くんはまた青柳大輔を見た。 「自分のこと好きだって言う子の名前くらい、覚えてやれよ」 「あんな失礼な女、もう知らないよ。アイツ他中に彼氏いるんだぜ?」 「ゲッ、そうなの?」 「当て馬とかゴメンだっつうの。だから、取り持とうとかしなくていいから。内藤にもオレから言っとく」  そう言うと、青柳大輔はちょっと寝る、と本格的に机に顔を埋めてしまった。  ……彼女じゃないのか。  その事実にちょっとホッとしてしまった。 .
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