予想外の動機

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   あたしより気合いの入ったお母さんにたたき起こされて、予定より30分も早く家を出る羽目になった。  あくびをしながらマンションのオートロックを開け、エントランスに出たところで、あたしは慌てて口を押さえる。 「……おはよ。でっけー口」  そこには、あたしを見ながらクッ、と笑いを漏らす青柳大輔。  彼がここにいる理由がまったく判らなくて、あたしが立ち尽くしていると青柳大輔は近付いて来た。 「テンション上がり過ぎて、つい顔見に来ちまった」  そう言って、ニッと歯を見せて笑う。  嘘でしょ……。 「な、何であたしの家……?」  言いたいことはそんなことじゃないのに、と胸の中で焦れた。  けど、それを訂正する言葉も浮かんで来なくて、あたしは彼の顔を見つめ返す。 「ここに赤城が住んでるってこと、前から知ってるからな。何でかは、ナイショ」 .
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