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何を考えているのか判らない時の男の子っていうのは、少し怖いものなんだ。
そんなことさえ今初めて知った。
戸惑いながらナップサックから携帯を取り出し、彼の手のひらに置く。
「メールとか、見ねぇから。ちょっといじっていい？」
「う、うん……」
質問と返事しかしてない自分に気がついて、情けなくなった。
準備室で初めて青柳大輔と喋った時は、もっと自然に話せたのに。
意識し始めた頃から、彼とうまく話せない。
――好き、だから？
自分の中で初めてそう言葉にした途端、身体がカッと熱くなった。
携帯を彼に渡したままなのにも関わらず、この場から逃げ出したいくらいに心臓が内側から胸を叩く。
すると、青柳大輔はパールピンクの機体をパチンと閉じて、あたしに差し出した。
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