2日目・京都

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   多分朝日奈くんには最悪の提案をされて、彼は慌てて身を乗り出した。  それすら否定されそうな空気の中、愛美は口を尖らせる。 「せっかく京都なんだもん。次いつ来られるか判んないんだよ!」 「判った、判った翠川」  ヒートアップしそうな愛美をなだめるように、大輔が肩をすくめた。 「英雄、寺諦めて映画村行けよ」 「ええ!?」 「オレこっちでハーレム。翠川そっちで逆ハー。3対3でいーだろ」  映画村に行ければ何でもいい愛美は、目を輝かせてこくこくと頷いた。 「円香許して。あたしどーしてもくノ一が見たい」 「判ったよ……」  あたしは愛美を見ながら苦笑する。  大輔の提案にがっくりと肩を落とす朝日奈くんは、やっぱり愛美が好きなのかな。  そんなことを考えながら、あたしはちらりと真琴の顔を見た。  大輔がハーレムって言ったことが気になるわけじゃないけど、一昨日感じた不安が思い出される。  そんなそぶりは見せないけど、大輔と真琴は仲のいい幼なじみで。  ひょっとしたら、あたしひとり浮いてしまったりするのかな。 .
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