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清水寺と同じ敷地にある、地主神社。
愛美が縁結びで有名なこの神社に行きたいと言うので、ここまでは6人で行動することになった。
「これはまた、派手な神社だな」
鳥居がかかった階段を上がりながら、朝日奈くんが小さく溜め息をついた。
確かに階段の上に見えるのは、黄色や赤の派手な色。
階段を上がり切ると、面くらった。
既にお参りに来ていた他のクラスの女子達はおみくじに一喜一憂したり、何やら大きな石の周りできゃあきゃあと騒いでいる。
「何あれ?」
あたしが首を傾げると、愛美は少し興奮気味に答えた。
「恋占いの石だよ。あそこから目をつぶって歩いて、あの石にたどり着いたら恋が叶うっていう」
あたし行って来る、と愛美は駆け出した。
「かーっ、マジ女ばっか。俺ら、あっちで待ってるわ」
朝日奈くんと内藤くんは、踵を返しまた階段の方に戻って行く。
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