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「円香、せっかくだから行こうよ」
「何で真琴は楽しそうなの……」
「何百年も前の痕跡がまだあるって、それだけで凄いじゃない。死体があるわけじゃないんだから平気だよ」
確かに、そうなんだけど……。
「案ずるより生むが易し。行くぞ赤城」
「ひえぇっ!?」
ガッ、と強く腕を引かれた。
さっき頭を撫でてくれた優しい手と、この容赦ない手、絶対違う手だ!
半泣きになりながら、あたしは養源院の中に連れて行かれた。
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