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すると、サド子は恥ずかしそうにうつむいた。
「……内藤くん、好きな子とかいるのかな?」
何故それをあたしに訊く。
「さあ、そこまで仲良くないから知らない」
「翠川さんだったりしないかな」
「知らないけど……愛美にそんな気ないのは確かだよ」
そういうことか……と思いながら服を着た。
何をどう納得したのかは判らないけど、サド子は愛想笑いを浮かべながら「時間取ってゴメンねー」とどこかへ行ってしまった。
よかった。
サド子があたしと仲良くしようとして来たらどうしようかと思った。
とりあえず、これ以上の誤解がなければサド子がまた愛美達の悪口を撒き散らすことはないんじゃないかな。
けど、色々あり過ぎて気が休まらない修学旅行だな。
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