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思わず言ってから、あっと口を押さえた。
違う。
こんなことが言いたいわけじゃない。
これじゃ、３年前と同じだ。
売り言葉に買い言葉、みたいに心にもないことを言っちゃって。
あたしは、恐る恐る大輔を振り返った。
そこには、不機嫌をあらわにした大輔の顔があった。
ただし、昔よりも高い場所に。
話す声も、少年らしさがすっかり抜けてしまっていて、すっかり男の【人】だった。
だから、声だけじゃすぐには判らなかった。
だけど、少し大きくなったこの手の熱さは、変わらない。
ああ、もう。
自分の意地っぱりが、嫌になる。
「……ふーん。彼氏、欲しいの」
「……」
引っ込みがつかない自分の言葉に、あたしは黙り込んだ。
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