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そんなあたしに、大輔の低い声が更に上から降って来る。
「化粧して? キラキラ着飾って? んで、新しい恋?」
怒ってる大輔の声はちょっとしたトラウマだと、今気付いた。
平坦で、何考えてるか判んない。
だから、爆発ポイントも判らない。
……けど、何であたし、大輔に怒られてるの?
合コンに来ただけで、別に男の子漁りに来たわけじゃないんだけど……。
「で、めでたしめでたし。円香は幸せになるわけか」
「別に、そんなんじゃ……」
勝手に話を進めて行く大輔に焦って、かぶりを振った。
すると、大輔はあたしの腕を揺すり、真っすぐ自分の方へ向かせる。
「そんなの、許さねー」
苦しげに寄せられた眉は、そのままで。
あたしは、大輔が何を言い出すのかと、固唾を飲んだ。
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