素直になれない

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  「大輔と、仲直りしたかった。だから、ずっと大輔の背中、見てたよ。けど、どうしても話しかけられなかったんだ。怖くて」 「……それはオレも一緒」  大輔はあたしの顔を正面から見つめると、溜め息をついた。 「ずっと円香が好きだった。今も……忘れてない。こうして会ったらよけいそう思う。好きだ」  かすれた声がして、くちびるを塞がれた。  堪えていた涙が、ポロポロとこぼれ落ちていく。  そのまま崩れ落ちてしまいそうで、大輔の腰に腕を回した。  すると、あたしを抱く力が強くなる。  ねえ、大輔、あたしにも言わせて。  キスが強くて、激しくて、何も言えないから……今日は少しだけ、優しくして。 .
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