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「百輔くぅん?」 「あァ?」 「一体、誰と遠足に行くのっ?」 ―――その質問に、百輔は珍しく歯切れを悪くさせる。 一言で言ってしまえば、彼もまた面倒くさかったのだった。 決して行事がではないのだが、メンバーによっては、それもシケたものに変わる。 実際、一年の時がそうであったように。 「ねぇねぇ!」 「私!私を選んで!」 百輔は、思案する。 楽しいことは大好きだ。 ならば、この行事だって楽しいものに変えればいい。 それには、どうすればいいか? 不意に頭を過ぎったのは、最近よく関わるアイツの顔だった。 思わずニヤリとして、息を目一杯に吸い込む――――。
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