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「もしかして………お姫様のこと?」 女子の囁きが、耳ざとく俺の耳に入る。 おい、陰でそんな呼び方してんのか。やめてくれ。 「ア゛アーー!!とにかくッ!業者はッ………ギョウ、シャ…だ」 周りのざわめきに苛立つように、百輔が叫んで、縮こまる。 俺の名前を覚えていなかったために、罰が悪くなったのであろう。 覚えてもらわなくて、俺は大いに結構なのだけど。 そんなことより。 チラッと、槻野を横目で見る。 同じく横目で俺を見ていた槻野と、目線が合った。 恐がっていないだろうか、という心配とは裏腹に、彼女は、日だまりのような笑みを浮かべる。 「班員が、どんどん増えてくね」 それはそれは嬉しそうに言うので、俺は、百輔の傲慢な誘いを断れそうになかった。 かくして、俺と七三と槻野―――――そして百輔、プラス適当な取り巻き一人という、謎すぎる班が出来上がったのだった。
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