0人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「森下さん、お待たせしました。あら、それ…。」
発注した商品を手に戻った井上さんは、不思議そうに亜希の手の中をのぞき込んだ。
「あ…。スミマセン。これは、仕入れ分じゃないんです。娘へのお土産に、と思いまして」
少し照れくさく、はにかんだ亜希に井上さんはまた柔らかな笑みを見せる。
「ああ、結亜ちゃんやね。デュオさんの商品にアンティークなんて珍しいと思ったんよ。」
「そうですね、うちの商品でアンティークを出した事ありませんでしたよね。
でも、私本当はアンティーク大好きなんです」
そう亜希が告げると、また笑った。
相変わらず、ほんわかする笑みだ。
最初のコメントを投稿しよう!