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「森下さん、お待たせしました。あら、それ…。」 発注した商品を手に戻った井上さんは、不思議そうに亜希の手の中をのぞき込んだ。 「あ…。スミマセン。これは、仕入れ分じゃないんです。娘へのお土産に、と思いまして」 少し照れくさく、はにかんだ亜希に井上さんはまた柔らかな笑みを見せる。 「ああ、結亜ちゃんやね。デュオさんの商品にアンティークなんて珍しいと思ったんよ。」 「そうですね、うちの商品でアンティークを出した事ありませんでしたよね。 でも、私本当はアンティーク大好きなんです」 そう亜希が告げると、また笑った。 相変わらず、ほんわかする笑みだ。
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