1

5/6

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「その髪飾り、綺麗やろ?幕末か明治のはじめ頃の物なんやて。」 「え?そんな古いものなんですか!?」 亜希は、手の中にあるそれをマジマジと見つめた。 150年近くも昔の物とは思えない程、美しく輝く髪飾り。 とても、アンティークとは思えなかった。 「不思議なんよ、それ。つい最近作られたみたいに綺麗やろ?」 「えぇ、とても。それに、なんだろ…。とても気になるんですよね、これ」 「きっと、森下さんと縁があったんやろねぇ。古い物には、そういう力がありますのや」 井上さんの言葉に、ふとそんな事もあるんだろうかと思う。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加