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「その髪飾り、綺麗やろ?幕末か明治のはじめ頃の物なんやて。」
「え?そんな古いものなんですか!?」
亜希は、手の中にあるそれをマジマジと見つめた。
150年近くも昔の物とは思えない程、美しく輝く髪飾り。
とても、アンティークとは思えなかった。
「不思議なんよ、それ。つい最近作られたみたいに綺麗やろ?」
「えぇ、とても。それに、なんだろ…。とても気になるんですよね、これ」
「きっと、森下さんと縁があったんやろねぇ。古い物には、そういう力がありますのや」
井上さんの言葉に、ふとそんな事もあるんだろうかと思う。
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