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関さんが話を続けようとすると、再び高城さんの蚊のような鳴き声が聞こえた。
「……せっちん、なんか甘いもの持ってない……?」
「持ってない。ていうかさ高城くん、次“せっちん”って呼んだら首の骨折るって前に言ったはずだけど?」
「ううう……折られた方がマシだよ……」
「いや死んじゃうでしょ!高城さん、糖尿にならないための配慮なんですから、甘んじて受け入れてください!」
見る限り受け入れてくれる様子はない。
けど僕が言わないで誰が言うのかと考えたら……。
そんな僕を見て何故かニヤニヤする関さん。
何ですかと聞くと、尚もニヤニヤするだけ。
――いや別に、決してそんなんじゃありませんよ?
…………多分。
「仲良しだよねー、2人とも。あの2人もさ、こんな風に自然にしてればいいのに」
「いや、だから、そんなんじゃありませんって!」
「はは、それは解ってるよ。だって鈴林くん、『高城専用ハイスペックお母さん』て2つ名付いてんだもん。お母さんとじゃ、近親ナントカになっちゃうでしょ」
これはこれで衝撃。
何のための2つ名だよ。
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