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「はい、もしもし」
「あ、彼氏ですけどー」
そう言うと達也は携帯をスピーカーにした。
「達也か――って事は美久に会ったのね」
「今一緒だ、スピーカーにした、好きに話せ。俺がこの島にいる理由も説明してやってくれ」
達也は腕と足を組んだ。
「美久ごめんね、挨拶もしないで逃げる形で島を出ちゃって」
電話の相手は美久の友人、由香だった。
「由香……?」
美久は口に手を当てながら携帯に近づいた。
クミは銃を構えたまま動かない。
「私が美久に助けを求めるイタズラ電話したの覚えてる?あの時本当は自分のドッペルゲンガーに襲われていたの」
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