第1話

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その日の会話がキッカケとなり彼、牧瀬は涼の部屋を頻繁に訪れるようになった。 自室の奴らとは反りが合わずに居心地が悪いと愚痴を言っては、涼の部屋でまるで自分の部屋のように寛いだ。 男のくせにグチグチ言うなんて女々しいなと思いつつも、自分とは反りが合うと感じているから、こんなに頻繁にやってくるのだろうと、嬉しくも思っていた。 涼にとってとにかく彼、牧瀬は面白い人間に映った。 「山田お前バイトとかしないのか?」 いつものように二人して寛いでいると、唐突に牧瀬がそう聞いてきた。 「うん、学校に馴れるまではね、どうよバイトは?楽しい?」 牧瀬から面白い返答が聞けるような気がして、涼は胸を踊らせながら牧瀬からの言葉に耳を傾けた。 「面白いなんてもんじゃねーよ、最高だよ、いい思いしてその上、金まで貰えるんだからさ」
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