34人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
その日の会話がキッカケとなり彼、牧瀬は涼の部屋を頻繁に訪れるようになった。
自室の奴らとは反りが合わずに居心地が悪いと愚痴を言っては、涼の部屋でまるで自分の部屋のように寛いだ。
男のくせにグチグチ言うなんて女々しいなと思いつつも、自分とは反りが合うと感じているから、こんなに頻繁にやってくるのだろうと、嬉しくも思っていた。
涼にとってとにかく彼、牧瀬は面白い人間に映った。
「山田お前バイトとかしないのか?」
いつものように二人して寛いでいると、唐突に牧瀬がそう聞いてきた。
「うん、学校に馴れるまではね、どうよバイトは?楽しい?」
牧瀬から面白い返答が聞けるような気がして、涼は胸を踊らせながら牧瀬からの言葉に耳を傾けた。
「面白いなんてもんじゃねーよ、最高だよ、いい思いしてその上、金まで貰えるんだからさ」
最初のコメントを投稿しよう!