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「俺からは、君に近づきません。……俺は、謝ってくれたなら、生活を改めてくれたなら、それで良かったんです」
「?」
葉山が首を傾げた瞬間、バタバタと後輩たちが食堂に入ってきた。
後ろからは当直の管理人さんも着いてきている。
「絢斗先輩! 大丈夫ですか!?」
「行きますよ!」
後輩二人は、羊のように可愛い容姿なのだが、必死で葉山を睨み付けていた。
「俺が電話してやったんだろーが」
「貴方は信用できませんから!」
管理人さんと後輩二人に守られながら、俺は三階の自室まで戻った。
これから夢遊病が起こる度に、こうして回りに迷惑かけるならば、ストレスは止みそうにない。
「ありがとうございます。会長に副会長、管理人さん」
送ってもらった三人に御礼を言いつつ、俺は笑っていった。
「でもなるべく早く、退寮するように家族と相談してみます」
そう言うと、後輩二人は寂しそうにしたが、納得したのか頷いた。
「アイツが出ていけば良いのに!」
ギリギリと歯を食い縛って怒ってくれる後輩が可愛いくて愛しかった。
だからこそ、心配をかけれない。
通学距離や受験前の弟の事はなんとかなるだろうし。
――寮を出る準備をしよう。
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