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「おい、学園祭の宣伝ポスターだけど」
放課後、先生たちを踏まえた運動会プログラムについての話し合い前、生徒会室に寄った俺は愕然とした。
後輩二人は、2学期から生徒会長と副会長になる秀才だ。他の書記や会計とは違いどんどん仕事を任せられていたのに。
生徒会長室のパソコンでモザイク画を作成する生徒会長に、宣伝ポスターのデザインを作る副会長。
「お前たち……。生徒会の仕事を優先しないと! デザインは生徒から毎年募集してるだろ」
「会長!」
「でも俺たちの初めての仕事だし、成功させたいし…」
あたふたと顔を真っ青にする二人が可愛くて苦笑してしまった。
「毎年、ポスターのデザインに選ばれたくて頑張ってる生徒もいる。仕事を奪ったら駄目だよ。
あと、俺は今日から生徒会長じゃないから。名前で呼ぶように」
そう言うと、二人は安心したのか机にへなへなと倒れこんだ。
「なるほど。自分勝手に進めたら、皆が参加できずに一人よがりになってしまいますよね」
「じゃあ、絢斗先輩! 先に打ち合わせの資料に目を」
頑張る二人に勇気を貰った俺は、
部屋に帰る決意ができた。
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