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「おーっす! あけおめーwww」
「うぃーっす! ことよろーw」
俺と立花の頭上からなんともユルい挨拶が聞こえてきた。
去年と全く同じやりとりをしてる兄貴と、立花の兄…雅史さんだ。
「…ったく、それがいい歳した大人の挨拶かよ。」
…あ、言って気づいた。これ、俺も去年言ったわ。
「友人、なんかデジャヴ感じるんだけどwwww」
「俺も思ったw」
雅史さんはこんな風に妙な笑い方をする変わり者。
兄貴も少し伝染(うつ)ってるな。
でも、そんな雅史さんは見た目は凄く格好いい。
身長は兄貴より少し低いけど、それでも180越えのモデル体型。
口元にあるホクロと左耳の赤いピアスが何故か色っぽく見える。
これが所謂大人の色気ってやつか?
まっ、兄貴のほうが背も高いしガタイもいい。
男らしさなら兄貴の圧勝だな!
…その分、ガサツで乱暴で頭悪くて目付き悪いけど。
「…さて、友人と達間クンも来たことだし行きますか♪
さぁ紺ちゃまぁぁ! 俺とお手手繋ぎましょうねぇぇぇー!!
それとも…別の意味で繋がっちゃう!?
うへへ(ry………痛ってぇぇぇwww」
「まずテメェは自分の命を繋ぐ方法を考えろ、変態野郎!!」
あ、そうそう。雅史さんは残念な事に重度の変態だ。
兄貴はそんな雅史さんが暴走したときに殴ったり蹴ったりブッ飛ばしたりして黙らせる役割らしい。
「おい友人ぉぉ! 頭殴ると脳細胞死ぬんだぞwwww
馬鹿になったらどうしてくれるwwww」
「元から馬鹿だろうが!」
「お前に言われたくないしwww脳ミソ筋肉で出来てるくせにぃwwww」
「筋肉あるだけマシだっつーのw
お前の場合は空っぽじゃねぇかクソ雅史!」
「バァーカwww俺の脳には夢と希望が詰まってるんですぅー!
主に紺たまのムフフな妄想………ハァハァ」
それでも雅史さんは数秒後には復活して懲りずに変態モードに入る為、兄貴と雅史さんが一緒にいるときはこの光景が日常茶飯事なんだ。
この人も黙ってりゃ格好いいのに…勿体ねーな。
「おっまえ! 新年早々鼻血噴射してんじゃねぇよ!!」
「甘いな友人、俺の鼻血噴射は今年に入って8回目だwwww」
………本当に勿体ねー。
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