原因その5

4/9
519人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
  涼「鈴……っ!」 流「てめぇら!」 言葉よりも早く、俺達は男達をぶっ飛ばしていた。 鈴「み、なさま……。」 ぐしゃぐしゃになった金髪。 はだけた制服。 覗く白い肌にはところどころ赤い花が咲いていた。 露わにされた下着を隠すこともせず、ただ呆然する鈴。 目には今にも零れそうな程、沢山の涙を溜めて、身体を小さく震わせていた。 コトには及んでないと分かったが怒りが収まらない。 涼「ぶっ飛ばす!」 洋「はいはい、涼介落ち着いて。 流嘉も。それ以上やったらその子気絶しちゃうから。」 落ち着いた様子で胸ポケットにスマホをしまいながら、俺達を制止する洋次。 涼「でも!」 洋「鶯ノ宮先輩に連絡したから。 すぐ来るって。 それ以上やったら幾らなんでも、涼介達も何か処分が下る。 そんなことして誰か喜ぶ訳? 先輩来るまでそいつら押さえといて。」 涼「……っ!」 何も言い返せず、ただ黙って俺達が男達の腕を捻りあげたのを確認すると、鈴の方へと向かう洋次。  
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!