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――ガラッ
洋「連れて来ました!」
誠「おれも…。」
見慣れたホスト教師と、皺だらけの白衣を着た男。
太「相も変わらず職務放棄とは良い度胸だな、彩(サイ)センセ?」
彩「お前に先生と言われる日が来るとは思わなかったよ。」
ふわぁと欠伸をする彩と呼ばれたその男性は、白衣を着ているし、多分保険医なんだろう。
だけど…、なんか……。
流「…清潔感の欠片もねぇな。」
うん、そんな感じ。
恐らく天パの黒髪は肩に吐くぐらい長い。
若干の無精髭も生えているし、眉も放置だな、あれは。
顔立ちは綺麗な方なのに、整えられてないという感じがして台無しだ。
ていうか白衣が皺だらけの時点でどうかと思う。
彩「失礼な~、一応毎日洗ってるんだよ。」
拗ねた様に頬を膨らませるが全く可愛くない。
寧ろ苛つく。
太「で、なんでてめぇはここに居なかったんだ?」
彩「月詠(ツクヨミ)先生、でしょ。
目上の人にはちゃんと敬語。
ただ少し職員室に資料を取りに行ってただけだよ。
鶯ノ宮ちゃんにはちゃんと鍵を掛けるように言ったんだけどねぇ…。」
口振りからして、もう既にここで起きたことを知っているのだろう。
じっと顔をあげない愚かな男共を睨む。
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