“大丈夫”

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だから深く考える時間を探し求めてる。 「確かにな…。今まで、お前を愛してくれる女がいて、ずっとお前を支えてくれて、どうでもいい言葉に励まされていたかもしれない人に、お前は失ってんだ。愛情を注ぐ相手を失って、やり場のない愛情が膨らむ一方なんだろ?なら注いでやれよ、変わらずに。その愛情が尽きるその日まで」 だけど、お前はもう注いでくれる相手がいないってこと、理解しろよ。 名前を呼んでも茉美ちゃんは笑って振り返らない。 うざいって思うほど抱き付いてくる細い腕はない。 行儀悪くしたら煩く叱ってくることも、喧嘩したらよく回る口もない。 寂しくなった時、そっと寄り添ってくる華奢な肩がよりかかってくることもない。 寝るときにそっと“おやすみ”を囁く可愛い声も聞こえることがない。 その優しい手で、淋しさを紛らわせてくれていた。 もう、離れないでよね。 そう言っていた彼女が、いないなんて 信じたくないから……
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