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「臣君と花ちゃんの結婚式の招待状!」
ニコッと笑った店長の顔を見たまま、私は固まった。
臣と花の……結婚式…?
「あれ?まだ届いてない?」
「……」
「亜稀南ちゃん?」
「え?あ、はい。私には来ないんじゃないかな」
自分がうまく笑えてるか分からないまま、私は店長を見る。
「何言ってるのー!2人と同じ店舗だった亜稀南ちゃんに誘いがこない訳ないじゃない。あの店は独立店だから式当日は臨時休業にするって言ってたし」
「皆お酒呑みたいだけなんじゃないですかね。お先に失礼します」
私は笑いながら鞄を肩にかけ、店長に挨拶をした。
そして店長の「気を付けてねー、お疲れ様」と
いう言葉を聞きながら店を出て、私は足早に家に帰った。
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